経済投資短歌(マーケット編) – マイナス金利の効果
負の金利 唯一無二なる 効用は 円投機への 抑制効果
黒田氏の 負の金利策 抑え込む 危険回避の 円への投機
マイナス金利の最大の効果は、リスクオフ時の”行き過ぎた”円への投機のけんせい、抑制機能であると推定される。
黒田日銀の慧眼(けいがん)を感じる時がある。
留意すべき負の側面
但し、負の側面もあることを忘れてはいけない。
GCSではマイナス金利政策(NIRP: Negative Interest Rate Policy)について、主として以下の4つの理由で実体経済にネガティブな影響を与えるとコメントしてきた。
① 利鞘縮小による金融機関収益への悪影響、リスク許容度の減少; 信用創造、金融システムへのマイナス効果
② 家計部門が貯蓄超過にある日本において、マイナス金利は家計からの所得移転効果(家計の金利所得の減少)を持つ。これが消費にマイナス効果をもたらしている可能性がある。
③ 民間投資刺激効果はない(投資の利子弾力性がゼロないしゼロに近い=有効需要創出効果は無い、ないしほとんど無い)と推定されること
④ 貨幣市場は流動性のわなの状況(貨幣供給量を増やしても貨幣への投機的需要に吸収されてしまう)と推定されること
以上
2017/4/24