JR九州(9142)についての一考察 Part2

中湖 康太
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GCS投資セミナー JR九州(9142)についての一考察 Part 2

(添付資料グラフ参照)

JR九州の財務体質から見た不動産企業としての投資余力、成長性を探る

  • JR九州の財務レバレッジ(ネットデット/株主資本)は0.22と不動産会社平均1.71よりも低い。この点から投資による成長余地について考察する
  • 修正ネットデット/株主資本=−0.22は不動産会社としては平均的 (注) 修正ネットデット=ネットデット-土地価値(B/S)
  • 不動産会社はネットデット(純有利子負債)を保有土地資産価値に等しいレベルまで高めて投資する傾向がある
  • JR九州のネットデット65,431百万円(GCS推定)に対して土地資産価値70,513百万円(B/S上)とそれ程大きいわけではない
  • この観点からJR九州の不動産会社としての投資による成長余地は、主要不動産会社と比較して特に大きいわけではなく平均的と推定される
  • 運輸業は不動産事業の基盤であるが、業績的には赤字で投資余力を減退させる要因。運輸業のリストラクチャリングをできるかどうかも鍵

着目点

  • 予想配当利回りが2.48%と不動産会社平均1.79%より高い点が注目される
  • PBRは1.58倍と不動産会社平均1.42倍より高く特に割安ではないと推定
  • 予想PERは12.67倍で、不動産会社平均17.17倍と低い。但し、同規模企業との比較ではほぼ同等のレベル
  • 不動産会社としての投資による成長余力は、主要不動産会社との比較においては平均的であると推定される
  • 本業の運輸業は同社の基盤であるが、赤字であり、不動産会社としての成長の制約要因となる懸念がある
  • JR九州の成長力を主要不動産会社との比較で高めるのは本業のリストラクチャリング、収益改善でもあるといえる
  • JR九州のマネジメントがこの点を意識して経営効率、成長性を高められるかどうが注目される

以上

2016.10.30

 

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