J-REITセミナー(16):アドバンス・レジデンス(3269)
中湖 康太
付き:競争力維持・向上のための大規模修繕・VU工事実績例(過去3年)
ポートフォリオの特徴
- 住宅系J-REIT最大: 16年7月末現在 255物件、4,336億円(取得価格ベース)
- 東京23区主体: 東京23区71%(都心7区39%)、首都圏9%、政令指定都市19%
- 築浅: 加重平均築年数10.4年(5年以下6%、5~10年45%、10年超49%)
- 駅近: 5分以内57%、5~10分以内35%、10~15分以内7%、15分超1%
- シングル・コンパクト中心: 東京都に流入が続く若年層の賃貸需要にフォーカス~シングル56%、コンパクト25%、ファミリー15%、ラージ2%
- 需要層をとらえた賃料帯: 10万円未満52%、15万円未満23%
- バランスとれたソーシング力: スポンサー(伊藤忠グループ)26.1%、ブリッジファンド31.5%、マーケット42.4%(合併来の物件取得115件、1663億円内訳)
業況
- 改善続く稼働率: 16年7月期96.8%(前年同期比+0.2pp、前期比+0.3pp)
- 4期連続上昇のポートフォリオ賃料: 16年7月期+0.45%
- NER(Net Effective Rent)の改善:賃料上昇、フリーレント等募集経費の減少
- 改善基調の一口当期純利益、一口分配金: 16年7月期4773円(前年同月比+4.4%、前期比+4.3%)
- 妥当なLTVレベル: 16年7月期総資産LTV49.2%、鑑定LTV43.3%
- 良好な格付: JCR AA(安定的)、R&I A+(安定的)
- 低金利の恩恵: 平均支払い金利16年7月期1.05%(前年同期比-11bps、前期比-9bpts); 有利子負債、金利の長期化、固定化、期限分散を図る
- NAV/口の成長:16年7月期223,586円(前年同期比+7.9%、前期比+3.2%)à内部成長+プレミアム増資による外部成長+財務レバレッジの活用
業績見込み(会社予想)
- 一口当期純利益:
- 2017年1月期: 4600円(前期比-3.6%、前年同期比+0.5%) à 主として増資による希薄化、非繁忙期による賃貸事業収益の減少
- 2017年7月期: 4730円(前期比+2.8%、前年同期比-0.9%) à 主として物件取得による賃貸事業収益の増加、繁忙期に伴う賃貸事業収益の増加、支払利息の減少
- 一口分配金:
- 2017年1月期: 4859円(前期比+1.8%、前年同期比+6.1%) à 積立金取崩259円/口による
- 2017年7月期: 4979円(前期比+2.5%、前年同期比+4.3%) à 主として物件取得による賃貸事業収益の増加、繁忙期に伴う賃貸事業収益の増加、支払利息の減少
成長戦略
- ポートフォリオ構築方針をさらに東京23区中心に変更
- 都心7区40~60%、7区除く23区20~40%から都心7区含む東京23区70~100%へ
- スポンサーパイプラインを中心とした外部成長
- 賃料ギャップに着目し賃料増額
- スケールメリットを活かした費用効率化
- 競争力維持・向上に向けた工事~適切な工事の計画的実施
- 日常メンテナンス;日常修繕・清掃等、テナント退去毎に現状回復工事
- 設備更新工事・バリューアップ(VU)工事
- 合併来の大規模修繕工事実績:19物件900億円(平均47百万/物件)
- 合併来のVU工事実績:194戸、成約165戸、成約賃料上昇率9.6%
- 投資主利益に連動した資産運用報酬体系: 総資産、NOI、EPU連動
- J-REIT最大の積立金335億円: 安定分配金戦略(最低一口4500円)
競争力維持・向上のための大規模修繕工事実績(過去3年)
*添付PDF参照
競争力維持・向上のためのバリューアップ(VU)工事例(過去3年)
*添付PDF参照
株価評価
- 投資口価格: 284,300円 (2016.11.18現在)
- J-REIT平均*
- 分配金利回り: 3.75%
- NAV倍率: 1.21
- アドバンス・レジデンス*
- 分配金利回り: 3.46%
- NAV倍率: 1.42
- ポートフォリオの規模、分散、クオリティー、成長性、財務体質、証券市場における流動性、分配金の安定性が考慮されたレベル
- * 出所: JAPAN-REIT.COM 2016/11/18
バリュエーションマップ
* 添付PDF参照
注意事項
- 本資料は経済及び証券分析による調査研究を目的とするものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。
- 本資料は、当社及びその作成者が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、GCS及び資料等の作成者は、資料等の記載内容が、真実かつ正確であること、そのうちに重要な事項の記載が欠けていないことについて、保証又は承認するものではありません。GCSの資料等に含まれる情報や意見(以下情報等)は、いかなる目的で利用される場合におきましても、その利用者の判断と責任において使用されるべきものであり、資料等に含まれる情報等の使用による結果について、GCS及びその作成者は何ら責任を負うものではありません。資料等の内容、情報等はすべて作成時点のものであり、その後の経済状況等の変化により変わる可能性があり、今後予告なく変更されることがあります。
以上
2016.11.18