英語で味わう古今和歌集 仮名序-2 紀貫之 Enjoying Kokin Waka Shu in English: Preface-2 Ki no Tsurayuki
英語で味わう古今和歌集 仮名序-2 紀貫之
Enjoying Kokin Waka Shu in English: Preface-2 Ki no Tsurayuki
この歌、天地のひらけ初まりける時よりいできにけり。
しかあれども、世に伝わることは、久方(ヒサカタ)の天(アメ)にしては下照姫(シタテルヒメ)に始まり、あらかねの地(ツチ)にしては、素戔嗚尊(スサノヲノミコト)よりぞ起(オコ)りける。ちはやぶる神代(カミヨ)には、歌の文字も定まらず、素直(スナホ)にして、言(コト)の心わきがたかりけらし。人の世となりて、素戔嗚尊よりぞ三十文字(ミソモジ)わまり一文字(ヒトモジ)はよみける。
紀 貫之
Japanese poetry has been passed down since the creation of the heaven and the earth in ancient times. It started from Shitateru-hime’s poem in the heaven and from Susanoo-no-Mikoto’s poem in the earth. Also, in the time of ferocious deities, styles of poetry were not formalized and the meanings were not easy to understand. It is since the time of Susanoo-no-Mikoto that poetry has begun to be composed of thirty-one syllables.
Ki no Tsurayuki
(現代語訳)
歌は、天地創成の昔から世に伝わっています。しかし、後世に伝わるのは天上界では、スタテルヒメの歌に始まり、下界ではスサノオノミコトの歌に由来しています。神代では、歌の文字も定まらず、歌の意味も理解しにくかったようです。人の世になって、スサノオノミコトの時から三十一文字(ミソヒトモジ; 五七五七七)の歌を詠むとこになりました。
By Kota Nakako
2024/10/27