新NISA活用法を考える
NISA活用法を考える・・・2024年より非課税枠拡大
新しいNISA
政府の資産所得倍増プランのもと、来年よりNISA(非課税口座)が拡充されます。NISAはもともと英国のISA(非課税口座)をモデルに2014年に始まりました。現在の非課税枠は一般NISA(20才以上)は株式・投資信託等を年間120万円まで、つみたてNISA(20才以上)は年間40万円まで、ジュニアNISA(20才未満)は年間80万円まで。それぞれ最大5年間、20年間、5年間非課税で保有可。
2024年からの新しいNISAでは、①非課税保有期間が無期限、②口座開設期間が恒久化、③つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能(いずれも18才以上が対象)、④年間投資枠が拡大(つみたて投資枠年間120万円、成長投資枠年間240万円、計最大年間360万円まで投資が可能)、⑤非課税保有限度額は、全体で1,800万円に(成長投資枠は1,200万円、枠の再利用が可能=売却後その枠をNISA投資枠として使える。現行NISAでは不可)。
個人の資産形成は勿論、次世代への資産継承としての活用が考えられます。
株式・投資信託への投資は、「世のため、人のため」になる。 年金財政に活路
日本人は、株式への投資を、投機、賭け事、マネーゲーム、危ないものとしてみる傾向があります。しかし、預貯金が銀行などを通して主として貸付金として利用されるのに対して、株式投資は、企業の事業、成長のためのリスクマネーとして提供されます。つまり、企業の事業展開、成長の原動力であるとも言えます。日本経済、世界経済の発展成長をうながすことに繋がるのです。株式投資はもちろん儲けをもとめて行うわけですが、それは同時に世のため、人のためにもなるのだ、ということを知るのが重要だと思います。
また、わたしたちの老後を支える年金財政も、特に国内の超低金利により、かつての国債を中心とした債券運用では成り立ちません。株式投資、外国証券投資を高めることにより改善し、活路を見出しています。
株式市場は変動しつつ中長期では右肩上がり。なぜならば世界経済が成長しているから
株式投資(投資信託も含め)が危ないもの、といわれるのは「変動」が大きいからです。株式・投資信託は、もちろん下がるリスクがありますが、一方で上がるリスクも大きいといえるでしょう。そして世界経済が波をうちながらも成長し続けていることを考えれば、平均して上がるリスクの方が大きいのです。
まずNISA口座を開設しましょう
すでに開設している方も多いかと思いますが、されていない方には、NISA投資をするかどうかは別として、NISA口座を開設しておくことをおすすめします。せっかくの政府の資産所得倍増プランの特典です。ただし、金融機関、証券会社により扱っている商品、手数料が違う点に注意しましょう。
投資は余裕資金で行いましょう
株式・投資信託は価格の変動を伴うものですから、仮にどんなに割安であると判断した銘柄であっても、市場の状況などによって下がるリスクがあります。したがって投資は多寡を問わず余裕資金で行いましょう。
また、いわずもがなですが、投資にあたっては自己の責任と判断で行ってください。
次回は、著名なウォレン・バフェットの投資法などを紹介しながら、NISA投資にあたってのポイント、留意点、注意点などを述べたいと思います。
by Kota Nakako
2023/04/03
新NISA活用法を考える – 株式会社ゼネラル・カラー・サービス 中湖康太 経済文化コラム (general-cs.tokyo)