2024 地価レビュー 板橋-18 住宅地 大谷口 (1中高)

2024-06-18

 

2024 地価レビュー 板橋-18 住宅地 大谷口 (1中高)

メトロ副都心線/有楽町線・千川駅から徒歩10分、小竹向原駅から12分、東上線大山駅から徒歩21分と利便性の良い、板橋区南部の標準的な住宅地域といってよい。板橋区内だけでなく、圏外からの需要者もあり、堅調な需要を反映して、公示価格は前年比+6.2%と上昇している。建売で総額6000万円~7000万円程度が中心的な需要。

(mlit.go.jp) 板橋-18 住宅地 大谷口 (概要)
(mlit.go.jp) 板橋-18 住宅地 大谷口 (地図)
(mlit.go.jp) 板橋-18 住宅地 大谷口 (評価書)

公示価格 513,000(円/㎡)  対前年変動率 +6.2(%)

標準地番号: 板橋-18
調査基準日 : 令和6年1月1日
所在及び地番:  東京都板橋区大谷口2丁目24番3
住居表示:  大谷口2-24-15
用途区分:  住宅地
交通施設、距離: 千川、760m
(参考) 駅徒歩 千川10分、小竹向原12分、大山21分
価格(円/㎡):  513,000(円/㎡)
対前年変動率(%):  +6.2(%)
地積(㎡) : 163(㎡)
形状(間口:奥行):  (1.0:1.5)
利用区分、構造:  建物などの敷地、W(木造) 2F
利用現況:  住宅
給排水等状況:  ガス ・ 水道 ・ 下水
周辺の土地利用現況:  中小規模一般住宅、アパートが建ち並ぶ住宅地域
前面道路の状況:  北 4.0m 区道
都市計画区域区分:  市街化区域
用途区分、高度地区、防火・準防火: 第一種中高層住居専用地域、準防火地域
建蔽率(%)、容積率(%): 60(%) 200(%)

(補足) 法令上の制限等:
1中専(60,200)、準防、(その他)高度2種最高22m、最低敷地60㎡、(70,160)

評価書を読む

評価書A、Bとも、「取引の中心価格帯は、建売住宅で総額6000万円~7000万円程度」と指摘している。

評価書A  1㎡当たりの価格 515,000 円/㎡  対前年度変動率 +6.6 %

地域要因の将来予測:  中小規模の戸建住宅、アパート等が建ち並ぶ既存の住宅地域である。特段の変動要因はなく、当面は現状維持で推移するものと予測される。

最有効使用の判定:  標準的使用と同じ低層住宅地。

鑑定評価の手法の適用:
取引事例比較法:  比準価格  528,000 円/㎡
収益還元法:    収益価格  398,000 円/㎡ 

市場の特性:
同一需給圏の範囲は、千川駅、小竹向原駅を中心とした東京メトロ有楽町線・副都心線および東武東上線各駅を最寄駅とする住宅地域で、板橋区南部に広がる地域である。需要者としては、板橋区内に居住するなど地縁的選好性を有する戸建住宅需要者が中心であるが、区外からの転入もみられる。不動産需要は堅調に推移しており、供給に比して需要はより多くなっている。取引される不動産の中心価格帯は建売住宅で6,000万円~7,000万円程度である。

試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由:
アパートなど共同住宅等もみられるものの、主に戸建住宅が建ち並んでいる地域であり、自用目的の取引が中心である。比準価格が収益価格より高く試算されている点は、自用目的の取引が中心であり、市場性が収益性よりも高く評価されているためであると考えられる。よって、本件においては比準価格を標準とし、収益価格を比較考量して、代表標準地との検討を踏まえ、鑑定評価額を上記のとおり決定した。

[一般的要因][地域要因][個別的要因]
区内の人口は微増、世帯数はやや増加している。不動産の取引価格は上昇、住宅地の取引件数はほぼ横ばい、マンション賃料は横ばいである。
千川駅から徒歩圏内の戸建住宅、アパート等が建ち並ぶ住宅地域であり、地域要因に特段の変動はみられない。個別的要因に変動はない。

(補足) 
収益価格算定について
想定建物の概要: 地域における賃貸需要を考慮、戸当たり平均専有面積40㎡のファミリータイプ住戸からなる3階建てを想定。(共同住宅) 建築面積 88.00㎡、構造・階層 3、延床面積 240.00㎡
1㎡当たり月額支払賃料(円): 2,780 ~ 2,840円/㎡ (KN注:1LDK 111,200~113,600円/戸)
建物等の初期投資額 64,500,000 円 (268,830円/㎡、888,695円/坪)
算定根拠:  261,000 円/㎡ ×  240.00 ㎡ × (100% + 設計監理料率3.00 %)
還元利回り: 4.0% ( r – g = 4.3% – 0.3%)

評価書B  1㎡当たりの価格 511,000 円/㎡  対前年度変動率 +5.8 %

地域要因の将来予測:
中小規模の一般住宅、アパート等が建ち並ぶ住宅地域として熟成しており、地域要因に特段の変化なく、当面は現状のまま推移するものと予測する来予測 中小規模の一般住宅、アパート等が建ち並ぶ住宅地域として熟成しており、地域要因に特段の変化はなく、当面は現状のまま推移するものと予測する。

最有効使用の判定:  低層住宅地

鑑定評価の手法の適用:
取引事例比較法:  比準価格  527,000 円/㎡
収益還元法:    収益価格  385,000 円/㎡

市場の特性:
同一需給圏を板橋区南部、東京メトロ有楽町線、副都心線及び東武東上線沿線の住宅地域と判定した。典型的な需要者としては、同一需給圏内に居住する等地縁性を有する一次需要者層もしくは住替え需要者層であるが、区外からの転入需要もあり、需要は安定的である。取引の中心価格帯は、建売住宅で総額6000万円~7000万円程度と把握される。

試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由:
周囲にはアパート等も見られるが、低層の戸建住宅が主体の地域である。地価に見合う賃料設定が難しく、収益価格は比準価格に比して低位に試算された。需要の中心は自己使用目的の最終需要者であると判断され、収益性よりも居住の快適性、利便性が重視される。よって、比準価格を重視し、収益価格を比較考量し、代表標準地との検討及び単価と総額の関係も留意の上、鑑定評価額を上記の通り決定した。

[一般的要因][地域要因][個別的要因]
区内の人口は微増、世帯数はやや増加傾向、住宅地の取引件数はほぼ横ばいで推移している。物価上昇や金融政策の動向に注視が必要である。
戸建住宅やアパートが建ち並ぶ住宅地域として熟成しており、特段の開発動向はなく地域要因に変動はない。個別的要因に変動はない。

24/06/18

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