新NISA活用法を考える(2)
NISA活用法を考える(2)
NISAで非課税になるといわれても、どのように使えばよいのか?戸惑う方も多いでしょう。ご参考までに著名なウォレン・バフェットの投資法の主なポイントをできるだけわかりやすくご紹介します。バフェットは過去50年超にわたり優れた投資成績を上げています。これは類まれな実績です。
ウォレン・バフェットの投資法の主なポイント
1.わからないものに投資するな
2.株式投資は、「株式」に投資するのではなく、「事業」に投資すると考えよ
3. 株式市場は短期的には投票機*だが長期的には計量器*である
4.市場が大幅に下落したときは目星をつけた銘柄を割安に投資する好機
5.わからないならインデックスに投資することが妥当(但し時間分散する)
補足
1.バフェットは自分が理解できない分野には投資はしません。得意フィールドにフォーカスする。自らの経験、職業、専門性、趣味などからどこに強味があるかを考え投資対象を選別する。知った領域なら株価が下落した時、その影響の程度を推定することが可能です。知らなければ不安感で頭がいっぱいになるだけです。
2.私たちは短期的な株価に振り回されがちです。株式投資をマネーゲームとして行うのでなく事業に投資すると考えれば中長期的な資産運用が可能になります。その前提が1.です。
3.株価は短期的には、市場心理などによって激しく動きます(投票機)*。しかし、中長期的には本来の価値に収束する傾向(計量器)*があります。株価の価値を測ることを株価評価といいます。株価評価にはPER(株価/一株利益)、PBR(株価/一株純資産)等があります。Yahoo!ファイナンスなどにはこれらの指標が掲載されています。過去の実績、会社予想などから、これらが安定的がどうかチェックする。PERは12倍以下、PBRは2倍以下が目途だと個人的(KN)には考えています。但し低いければ良いという訳ではありません。
4.一般に市場が楽観的で株価が上昇し割高な時に投資し、悲観的に下落し割安な時に弱気になり塩漬けになることになりがちです。バフェットは市場が大きく下落したとき、目星をつけた銘柄の買いのチャンスと見ます。それを可能するよう買いの資金を準備しておくことが重要です。
5.以上述べましたが、なお難しいという声もあるでしょう。その場合、バフェットは手数料や運用報酬も低廉な、インデックス投資を勧めています。インデックスには、日経平均、TOPIX(国内)、S&P500(米国)、世界株式(MSCI)等があります。但し、上昇時に買い、下落時に塩漬けでは投資パフォーマンスは上がりません。下落時に仕込むのがポイントです。しかしどこが底かは不明です。従って積立投資などで時間分散をはかることが適切です。
留意点:
NISA口座では、キャピタルゲイン、配当も非課税になります。しかし、インデックス型は分配金を自動的に再投資、分配しない型が主流です。好配当な個別銘柄とインデックス型投資を組み合わせることでNISA制度を生かせるでしょう。くり返しになりますが、投資は自己責任で行いましょう。
(出所: 金融庁)
By Kota Nakako
2023/05/07
新NISA活用法を考える(2) – 株式会社ゼネラル・カラー・サービス 中湖康太 経済文化コラム (general-cs.tokyo)